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2012A&F MTB Cup 24時間耐久レース
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エントリーの狙い狙いもへったくれもないんだけど...「バカっぽい」という理由のみ。いくつか国内で24hレースが開催されているが、それほど多くのエントラントが居るわけではなさそうだ。2011年の同じレース、20チームくらい、ソロは5人程度。いやいや、なんて自由に遊べるんだろうか。オレ自身は、過去いくつかの長時間レースに出ている。富士スピードウェイの200kmや、富士サマーキャンプのMTB8時間ソロなど。しかし、一番バカなのはMTB24hのソロだね。という、馬鹿な理由でBakaTorqueのメンバーを誘い、2チーム(オレはソロ)でエントリー。さらに、料理長として同じバカトルクのK君を迎え入れた。なお、この手のレースは単独での参加を禁じている。鍛え抜いた(うそ)オレでさえ、車を運転して帰るのはつらいと思ったからね。 準備ここでいう準備とは、バイクではない。バイクは二の次なのだ。どれだけ、楽しめるか。オレはこのためにテント型タープを新規購入。また、うちのexitくんが各種資材をかき集めまくった。水タンクでタープの風対策をしたり、また料理長のKくんまで動員する。そして圧力鍋、ガスコンロ×2、炭コンロ、七輪。車二台に、大量に物を積載。 あっ。一応バイクも。exitくんは、スペシャのCaliber29。Sramパーツを全てXTに、さらにホイールをCrossmax SLR29を投入。Sさんは従来のアンカーの鉄。男気を感じる(女子です)。Wくんはexit選手のバイクを借りることに。オレはというと、コース特性から26erが有利と判断、明るいうちはFoesで走ることに。夜間はライト点灯が義務づけられるが、その間は安心感を優先し、29erのSalsa EMTにライトを装備した。準備で一番の問題はオレで、体重増、トレーニング不足。さらにオフロードは9月の王滝以降走っていない。大丈夫なの? 移動+現地へ朝3時に集合。オレは2:40に起床、準備、合流。早速名古屋インターから三ヶ日経由、新東名で移動。新東名を走るのは2回目だが、三ヶ日からの登りがきついものの、アスファルトは綺麗だし、走りやすい。景色はずーっと山だけどね。沼津から伊豆半島へ。現地には計画通り、7時頃着。 現地では、とにかく荷物をひたすら降ろす。ワゴン車2台に満載の荷物。テント、タープ、バイク、料理道具。大量だあ。まずは車を風よけに出来るように配置し、その間にテント等を設営。なかなかだぞ。広大なピットエリアを与えてもらっているが、その3分の1しか使ってないけど。設営が終わったら、みんなには申し訳ないが24時間ソロのオレは1時間、バモスの中で仮眠。相変わらず、バモスでは横になって寝ることが出来るので助かる。 試走を3周。26、29と両方を使ってみる。細かいコーナーがあるので、26が有利。しかし、29の凹凸に対する有利さは確実に存在する。29のペラペラに軽いバイクがベスト、なのかな?つづら折れでは、29で若干苦労した事実。ふむ、楽しいコースだぞ。よく出来ている。 レースさあ、レースだ。当初、少人数のエントリーが想定されたので、表彰台を狙っていた。しかし、エントリーリストを見てビックリ。エントリー、38チーム「も」あるぞ。さらに、ソロ参加者が16人もいるぞ。あんたら、おかしいやろ?あ、オレもだ。しかも、女子が2名。すばらしい。今回はチームでは女性も結構いたねぇ。さらに、ソロの面々は王滝などでも確実に格上の方々。これは敵わん。さらに、オレ自身のトレーニング不足などがあり、とっととあきらめた。ソロで5位あたりに食い込めればOK、とした。 11:45に招集、スタートラインに。オレは招待選手...ではなく、申し込みが一番だったらしく、ゼッケン1!来年もこれを狙うか....12時についにスタート。ゼッケン1のオレは最前列スタート。ソロなので、飛ばしても仕方がないが、つい最初先頭を引く。これは性格だね。登りに入り、他の方々が先攻。ふぅ、のんびり行ける。でも、この間に心拍は180オーバー。やり過ぎやろ。で、この1周目はアスファルトのサーキットを5km走らねばならん。全日本やらシリアスなロードレースで使われるサーキットだ。え!こんなにアップダウンがあるの?すっかり足が終わってしまう。 そのサーキットが終わり、オフロードに突入。既にアスファルトでばらけているので、渋滞は無くオフロードを走ることが出来る。クリアラップが取れると、タイムが自動的に上がって行く。オレからすればたいした難易度ではないが、結構苦労した人も居るんじゃないかな。よ さて、淡々と周回を重ねる。まず4時間、12-4時。コースはドライで走りやすい。習熟度も上がって行くのがMTBレースの楽しい所だ。大分、攻める走りが出来る。その間、格上の上位入賞者達がラップしていく。皆さん、無理はしていないが、しっかりと速い。ついて行っても死んでしまうので、見送る。 16時にいったん餃子を食べるため休憩。 K料理長から、「どれくらいで休む?」と質問を受けていた。ちょっと背伸びして、4時間とした。いつもなら、1レース分だ。4時間ほどでピットイン。そこで料理長から餃子をもらった。うまいぞ!本当に、ピットで作る料理なのか、これ?これは幸せだ。逆に、これだけ充実してしまうと走る気が失せる。これは、スポーツにおけるモチベーション維持に関わる重要なファクターではないか。ある程度うまい物なら、よし走るぞ!となるんだが、さらにうまいと「オレは何故走らねばならないのか」と考えてしまう。まさにオレはそういう状態だった。 そしてまた走り出す。8時間にさしかかると、急に走っているライダーが少なくなる。みんな、嫌になったか?クリアラップで走れる周回が多くなる。しかし、嫌になった人は沢山いて、オレもその一人だ。8時間で、飽きてしまったのだった。ここで小休止。カレーを食べる。 またも8時に休むと伝えていたのだった。このカレーも、技ありだ。カレーといっても色々な種類がある。意外に、この屋外という環境ながらよく煮込まれたカレーながら、ジャガイモが崩れていない。いったん、まわりをしっかり焼いてこんがりしたところでカレーに投入されていたのだ。なんというKシェフ!驚いた。こんなのは初めてだ。 再度走り出す。なお、16時からライト転倒が義務づけられているが、16時でトレイルの中は暗い。18時でほぼ真っ暗。20時はさらに気温が下がり始める。20時で小休止、再度走るが、22時ごろに目の疲れを感じた。コースを攻める上で、おっとっと、となったのだ。フィジカルには、まだまだ動ける。しかし、集中力が持たないMTBレースというのは危険を伴う。いったん休憩することにした。22-0時はぷらぷら。0時−3時は、バモス助手席で睡眠。オレが寝るはずの荷台では、Wくんが10時間睡眠。笑。3時に起きると、Kくんが料理をつついている。眠いが、これは起きねばならん。ここでも 色々な食べ物を。あ、忘れていた。豚汁がメインとして常備されていた。これで我々はモチベーションを維持していたといっても過言ではなかろう。これと、鍋で炊いたご飯。うまいのだよ。 3:38から、再度走り出す。2時間程度かな?気温はかなり下がっていて、寒くて体が動かない。でも、結局5時に走るのをやめて、七輪で色々焼いて食べていたオレ。再度走り出すが、トレイルを走りながら夜明けを迎えるなんて。オフロードはよく走っていたが、 シングルトラックで 夜明けを迎えたのは人生初だよ。すげー新鮮。 ライバル達。皆さん格上。スタートから8時間程度は、がんがん抜かれてしまう。今回は長丁場なので、心拍数を上げてはならない、と肝に銘じていた。前後がどうだろうが、自分のペースを貫く。で、夜になると皆さんペースダウン。周回遅れの人たちを無理に抜かす必要がないからということ、また明るくなってライダーが増えたら無理に抜かさねばならないという点に依るものかと。だから夜中だけはライバル達をオレが抜いていた。しかし、夜中に休みすぎたね、オレ。 結局、走ったり止まったりしていて、9:30から?最後まではしっかり走る。いや、これも1時間で止めるつもりでいた。しかし、土井選手6位!と言われると、走らざるを得ない。結果、最後まで速度を維持して走りきってしまった。何故か夜明け直後が一番走っている人が少なかった気がする。寒いから?ところで、6時頃体に違和感が。右手首が痛い。左脇腹が、肋間神経通のように痛い。首が痛い。鍛えていたはずの背筋、右側がねをあげる。同じく、太ももが苦しくなってくる。左膝の裏側に違和感。尻の皮が痛い。それでも、もうちょっと周回を重ねられるのではないかという欲望で走っちゃった。そして最終周回の一つ前、12時に余裕をもって到着したので、もう1周走らねばならん。やっとゴール! ついでに。あとで分かったんだが、24時間中、13時間しか走っていないことがGPSログから判明(笑)。もうちょっと走りなさいよ、という感じ。ただ、13時間で56周ほど走っている。寝ずに走った方々は90周オーバー。単純計算で、休まなければそれくらいは走れそう。 移動、宿泊、帰路レースは終わった。暫定リザルト、全体は不明なれどオレはソロで6位の様子。16人のエントリーなので、まー頑張ったかな。ゆっくり片付け、小土肥温泉を目指す。泊まらないと、疲労により車の運転が出来ない。小土肥は伊豆CSCからそれほど離れていないのでとにかくチェックイン。夕日を見て、メシ食って、部屋でさらに飲んで、温泉に入って就寝。ZZZ 翌朝も死ぬ程ご飯を食べて、新東名を利用して名古屋へ。3カ所、SAに寄ったよ。よかった、けど 食べ物が高い! 振り返ると面白いじゃん、24hレース!大人の遠足、運動会のムード、たっぷり。回りの人たちを見ると、そういう遊びのエキスパートが揃っている感じだ。この辺りは多くの方々のブログで見て取れると思う。レースとして、いくつかマジで取りに行くぜ!という方々もいるし、殆ど走らない人たちもいる。このフリーな感じ、実にいいね。 少々前後に時間が必要なこと、複数名でセットで動かないときついことからある程度ハードルはあるんだが、それをさておいても楽しい。 レースとしては、今思えばもっと突っ込めたのではないか?という反省はある。でも、その場で延々と走っていると、嫌になってしまうのだ、飽きっぽいオレは。そこは、修行僧として淡々と走り切る精神力が無いとリザルトを残せない。オレは、それを出来なかった。来年もし同じような環境で出られるなら、ちょっと頑張ってみようかな、そんな気がした。 リザルト総合19位/38チーム ソロ6位/16人 まずまずでは? http://www.csc.or.jp/event/mtb_24h/pdf/mtb24h2012_result.pdf http://www.csc.or.jp/event/mtb_24h/pdf/mtb24h2012_laptime.xls タイムもOK! GPSログ 最初の4時間 http://connect.garmin.com/activity/240434813 1周飛ばして残り http://connect.garmin.com/activity/240434779
about mtb... 先日の24hを走って、悩みが出来てしまった。 過去、多くの費用を投下してきたMTB。今回は同じコースで29erと26erを使い分けた。いろんな比較が出来て、興味深かった。試走は、それぞれで1周ずつ。このときはコースの様子見がメインで、バイクには違和感を感じなかった。 スタートは26erであるFoes。もともと、当初のスカルペルと比較しても、ものすごいハンドリングマシンだ。今回の伊豆CSCは上りも下りもぐねぐねのコーナーがあり、下りは惰性で走るとしても上りはやっとこさクリアする感じなんだが、 Foesならものともしない。 さて、16時のライトオンの時間。ライトを二つ装着したSalsa El Mariachi Tiにスイッチ。オフロードに入って驚いた。振動がない!なんだこれ!26erでは100mmストロークが必要と思われたフロントサス、29erなら80mmで十分な感じ。くだりでかなり細かい振動に見舞われるのだが、これがすごく楽になった。終始、雲の上をパワーでずがががっと走ってしまうような感じ。29erの恩恵は、これに加えてグリップという面で相当大きいものだった。 ただ、「上りも下りもぐねぐね」の部分、特に上りで直角に2回曲がるコーナーでは、思ったとおりのラインを通れなくなった。少々、おっとっと、となってしまうのだ。下りでも、本当はそういう面があったんだろうが、惰性で走れるので下りでは問題にならなかったが。という、タイヤサイズの問題以上に、重量とギヤ比の恩恵が別の問題として浮上。いや、これを問題というのはゼイタクなんですけれども。 多分、Foesは付属品もろもろを装着して、ちょうど10kgだと思う。EMTは、11.5kg程度。この、たった1.5kgが結構効いてしまったように思う。この1.5kg、その差はフレーム、ホイール、タイヤ、チューブだと思われる。まず、フレーム。Foes Pro-lite XC-HTは本当によく出来ていて、強靭で軽い。単品で計ったことないけど。1kg程度じゃない?対してEMTは最高のバイクだが、Mサイズのオレのフレームで1.7kgだ。フルサスのバイクは軽量だったスカルペルでも2.3kg程度あったから、それからすれば軽量だ。これをよりどころに選んでここまで来たんだが、色々調べると29erのHTカーボンのMTBフレーム、最近1kg程度、高額だがTrekなんて800g程度だったんじゃない?ロードと変わらない。壊れないの? ハイレベルな、Zeroの皆さんと遊ぶようなときはFoesがよさそう。てれてれとトレイルで遊ぶのは、EMT。王滝のようなレースでは、やっぱり29カーボンなのかなあ。と、思っちゃうのだった。しかし、今まで相当な投資をしたからなあ。 王滝...あらためてFoesの軽さを知ってしまうと...。しかし、ロードのDura9000もあるしなあ。 続いてホイール。これは26が1500g(Crossmax SLR)、29は1700g(CrankBros)。200gは小さくないが、この範囲なら、という感じ。タイヤ。タイヤは外周にあるため、結構な量の違いになる。計ったことないが、合計400gくらい違う?そしてチューブ。26はチューブレスだから、そのものがない。シーラントだけ。29は、オレ自身、チューブレスレディにすることをあきらめてしまった。コンプレッサーがないと、駄目だあ。26のチューブは100g台であるけど、29は300g台。足回りだけで、合計1kgくらい違うことになる。 しかし、フレームを変えると700g減か。タイヤは、コンプレッサーを買う? 続いて、意外なところでグリップ。圧倒的に、ERGONのグリップが楽だった。これはEMTに付けていた。朝になってFoesに戻したときに、手のひらが痛くて困った。こんなに差があるとは。 しまいには、両手のひらが腫れた。ついでに、これは振動でやられてしまったが、右手の筋が痛い。腱鞘炎。あれから3週間経つが、ようやく痛みが治まってきた。とにかく、MTBにおける機材の重要度は、こういうタフな時により、思い知らされる。
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12/11/21 Update