Top > MTB > 王滝1009

Self Discovery Adventure in王滝

MTB100km/2010年9月26日

エントリー

9月の王滝は、人気だ、5月の其れに比べて。何故だろうか。5月は暖かくなったばかりで、トレーニングも出来てないし、ハードなレースに出たくない、という意見が多数と思う。今回は、5月の王滝直前に、追加募集で9月に応募。結果、不幸にして間に合ってしまったわけだ。5月の王滝はつらい。あの、60km超で出てくる登り。あれは、いやだ。それを思いっきり味わい、すっかり出る気がなくなった直後に、追加募集で間に合っちゃったというのは、精神的にきついものがある。が、出しちゃったものは仕方がない。しかしながら、昨年の9王はきついところが全然ない、というくらいだったので、気楽な面があったのも事実。つまり、なめていたんである。

移動

5王は、兄やその他面々と一緒なので、楽しく宿に入れば良い。9王は車中泊としていて、これはこれで楽しい。とても楽しみにこの日を迎えた。兄からは、「うらやましいかお気の毒かよくわからんが、しっかり走りなさい」という、何とも言えない激励のmailが。

名古屋を出て、最初こそスムーズに滑り出したが...

なんと一般道で片側規制の工事。高速が3連休AMで渋滞しているので逃げてきたのに。19号線は大渋滞で、ここを抜けるのに1時間。3連休の初日に幹線道路で工事をしないでほしいと切に思いつつ。ここを抜けたあとはがらがらなのでなおさらだよね。

現地

さて現場。なんだかんだ言いながら、其れ以降は楽勝で16時前後には無事現地に入ることが出来た。Vamosもいい場所に停めることが出来たし。

来たぞ!松原スポーツ公園。
このへんを確保。メイン駐車場の横の、砂地のところ。たまたま横が砂の山で、誰も来ないので悠々と準備。到着が遅くなっちゃったので、温泉に行かずにスポーツ公園の有料シャワーにした。十分。

毎度おなじみ、コース説明。なくても走れるが、知っていると助かるポイントが多いので、よかったら聞こう。

ここでは、ちょっとした食べ物と発泡酒が主催者側から振る舞われる。特に飲む気も食べる気もないが、ちょっとつまんで、ジュースを飲む。いつもなんだけど。聞いていると結構楽しいので、時間的制約がない人にはオススメしときます。

カトウ君に教えてもらった王滝への裏道を徹底的に駆使しながら松原スポーツ公園を目指す。多くの人のHPやブログで、トップのImageが松原スポーツ公園への橋 -パワーバーの旗が立っているやつだ- が多いので、今回は変えてみた。駐車場はまったりとした時間が流れている。周りの様子を観察しつつ、MTBの整備。

今回のマシン

今回のマシン、もへったくれもなく、毎度のスカルペルだ。この04(実際は02年から07年くらいまで、かな?)年モデル、凄い実力だと思う。洗練されたダッシュ力というか、路面をつかんで離さないというか。07か08にフルモデルチェンジしたが、新しいのもいいんだろうけどあまり変わらない気がする。最近ネットオークションで安いのが出ているので、今からでも買いだと思う。

機材そのもの詳細はスカルペルの頁の通りだが、まずImageを見てサドルが高いなあ、と思うはずだ。事実その通りで、登りでのパフォーマンスを考えて高めにしている(これも裏目に出る)。そして今回はサドルバッグをやめてボトルケージに工具とチューブを配した。ボトルは2本使わないし、サドルバッグがどろどろになってしまうからだ。あとは前後フェンダーに加え、スカルペルの弱点と言えるリヤサスの位置をカバーするためタイヤ(ミシュランPro3Race)でガードしている。また、フロントタイヤが巻き上げる土を抑える為にガードを作って装着。リヤサスの動作そのものは弱点ではなく美点と言えるが、泥をかぶる位置にあるのが問題

タイヤは絶大なる信頼を寄せるIRC。今回もMibro Marathon 2.1チューブ入りをチョイス。しかし、チューブレスにしてしまってもいいなと最近感じている:タイヤの着脱そのものは手間でもないので。金がないから、このままあと2年くらい頑張ります。以前使っていた2.25はネットで売却。IRCはモノはいいなあ、と心から思う。しかし、見せ方はもうちょっと考えてもいいんじゃない?Hutchinson並みに。今後は他メーカのものもテストしたい。が、王滝は信頼性優先だから結局これか?

まず、これ。462の方ではなく、670と書いたプレートがポイント。RockShox SIDの高いモデルには、この部分に付ける為のプレートがオプション設定されている。が、別売りがない様子で、オレのSID Raceのために買おうと思っても売っていない。チューブなりタイヤなりを貼ろうと思っていたら、このシマノ鈴鹿のバイク用ナンバープレートのサイズがぴったりなのに気付いた。インシュロックで留めてばっちり。

上述の通り。

これはレース後のImageだが、大いに効果があったと思う。今回は(晴天の王滝だが)どろどろのじゃりじゃりになりすぎたので廃却したが、今後も装着しようと思う。特に、2万円かけてオーバーホールしたばかりのFoxだからなあ。新品同様、いや、以上になりました。たった2万円で。大島さん(でしたっけ。mamapapaの方)感謝致します。

現地に到着して、ろくすっぽ整備していなかったため駆動系の調整を実施。問題ないことを確認して、テストでその辺りを走り回った。敢えて瓦礫やら砂やら、草むらやら色々走ってみた。よし!サスのセッティング含めて問題ない。リヤサス固め150、フロントサス+120-120と柔らかめだぞ。しかし...。

現地ネタ

5月に比べて、9月の松原スポーツ公園は人が多い。今年の5月は不安になったくらいだからね。ブースを見ていると定番のOD Box、スペシャライズド、GT、フルクラムなどが並ぶ。ん?ふだんは見ない青いブースが。シマノだ!

うむ。いつも通り、ブースが出ておる。

ん?普段ここで見ない青い車が。

XTRだ!shimanoだ!

新しいXTRがお披露目されていた。遠巻きに見ている人も多かったが、オレはがっつり乗せてもらった。フロント2枚と3枚がある。細かくは、レースとトレイルの2本建てになっている。かなり仕様にも相違を持たせたアレンジになっているのはネットなんかで出てくる通り。

実際はどうなんだろうか。平地では2枚も3枚も違和感なく乗れた。しかし、そこにいたシマノの方曰く、ギヤ比を考えると2枚のタイプは一般の方が乗るべきではない、という。エリート、エキスパート以上に限定されるとのコメント。その通り、と思った。少なくともフロントインナーがでかいMTBでは、オレは山は走破出来ない。厳しいが、これが現実だ。2枚モノのクランクを買う人は、平地用で買おう。

さて、シフトそのものはスムーズだ。他はちょい乗りではわからず。しかし、オレはローノーマルのリヤディレイラーが当たり前と思っている(前後変速とも同じ動きになるので)。しかし、ローノーマルは作る予定なし、全部トップノーマルとのこと。ここがちょっとオレ的にはネック。シフターを動かす時、一瞬考えなくてはならないからだ。いまのローノーマルなら、前後ディレイラー、つまり両手同じ動きなんだがね。これは仕方ないは思う。困るのは、今後MTBに導入した際、複数台のMTBでアクションが変わってきてしまうこと。そうなったら、従来の96,97XTR分は97のトップノーマルに換装するしかないな。

当日の朝

スタートは6時なので、4時起床。レース用の服を着て、朝食。バイクをおろすかあ、とリヤタイヤを持ってびっくり。空気が入っていない!!えっ!って感じ。一瞬色々考えるが、まだ時間はある。冷静にチューブ交換。チューブは3本持っていたのでまだまだ余裕。10分程で治り、スタート地点に5時過ぎに並べに行く。しかしこのタイミングでパンクしているとは。昨日テストライドでうろついた時に何か踏んだんだろう。逆に、ここで判明していてよかった。新品の、シュワルベの厚いタイプのチューブを仕込む。フロントは薄いタイプ。

5時過ぎで、いつもより少し前かな?という感じ。ふとトイレに目をやると、行列になっている。せっかくだから並ぶ。沢山並んでいるんだが、思ったより進んで行く。5:25に並んで、5:45にトイレから出た。というような経過時間を書いている人はあまりいないが、これは重要なデータだろう。

今回、一番スタート前に困っていたのは、尻に出来た吹き出物である。これがちょうどサドルに当たるのだ。痛い。これもまた、裏目に出る。

レース

御嶽山に向かっての礼拝のあと、いよいよ6時にスタート。いつもは軽トラが先導なんだが、今回はシマノがこの為に買った?という冗談もMCで出てくる青いX-Trail。これがちょっと遅かったようで、やたらパレード区間が渋滞する。いつもはパレードなのにがんがん走って体を温めることが出来るが。

舗装路を10km弱?結構登る。舗装路の段階では渋滞だったが、そのままオフロードに入ったのでオフロードで久々に渋滞を味わう。仕方ないのでのんびりついていく。体調は非常によい。足も調整が効いて全く問題ない。ところが。30km走ったあたりから尻の吹き出物がもの凄く痛くなってくる。それでも気にせず、という気でいるがそうも行かず。体重を腕に乗せて走ることでやり過ごした。結果、下りで腕が上がってしまった。この経験は初めてだ。

1カ所おかしくなると、連鎖的に色んな部分にひずみが出る。腕全体が痛く、続いて腰に来た。登りは尻が痛く、下りは全身が痛いというとてつもない悪循環。

さらに、路面が昨年の9月に比べて厳しい。こんなに岩がごろごろしていたっけ?という状態で、まともにMTBに乗っている気がしない。いろんな所をかばっているので、腰だけでなく背筋、脇腹の筋肉など、全体が痛くなってきた。楽しい下りが地獄に。登りは走れるが尻の関係で体がぎくしゃくする。最悪の王滝だ。

もう一つ困ったのが、XTのフロントディレイラー。王滝で使うのは2回目だ。XTRと構造はかわらないはずなんだが、実は砂が溜まりやすいようだ。今回、小石や砂がディレイラーの上に溜まってしまい、結果としてミドルギヤからインナーに落とせなくなってしまった。しかも、落ちるときは一気にインナーを飛び越えてチェーンが外れる。これに、正直手を焼いた。50kmあたりでボトルの水を水鉄砲状態にして吹き飛ばして完治するも、インナー側へのチェーン落ちには最後まで悩まされた。王滝直後に対策しましたよ、ハイ。

さらに、サドルを上げることで効率化を目指したが、右膝の裏の筋が痛くなってしまった。これは最後まで尾を引く。(これを書いているレース1ヶ月後も、まだ痛い)それでも足を舞わし続けた感じ。

そんな中で、ここ数回同様ほとんど休憩無しで走る。これなら休憩した方が良かったかもしれないが、途中4回ほどトイレや補給でストップ。あと、1回どうでもいい登りで転倒。とにかく下りで楽しめない王滝なんぞ、意味がない。下り終わって登り返すところでスローダウンして体をほぐしながら走る。

それでも動いていれば距離はクリアされていくわけで。しかし、貯水池横を除いて、70km地点あたりまでずーっときつい路面だった気がする。ようやく終盤、そうでもない路面で気楽に走れるようになった気がする。最後10kmからほとんど下りだったように思うが、ここは路面がずーっとスムーズなので、アウタートップで頑張ってペダリング。この間、抜かず、抜かれずというか、一人旅だったなあ。何とかゴール。タイムは7:09ほど。ゴールの瞬間、既に走り終えた方々、応援の方々、42kmを終えて見に来ていた方々が拍手をくれた。なんだか、暖かくてとても嬉しかった。ゼッケンの裏のタグを外してもらう時に何故か「ありがとうございました」と言ったオレ。謙虚に頑張らねばなりませんな。

ゴール後周りを見渡すと、色んな人が談笑している。ぱっと見ると、ぽつねんと座っている鏑木氏がいたりと面白い。燃え尽きて灰な感じ。若く見えるが、オレの一つ下らしい。理論を実践して行くその姿は素晴らしいね。早々に松原スポーツ公園へ引き上げる。ああ、オレのプリティな両の尻が大きく腫れている...。

帰路はトピックス無し。シャワーを待つ人が多かったので、水道でじゃばじゃば体を濡らして拭き取りリフレッシュ。さっと名古屋へ戻った。名古屋ではツーリングに出ていたメンバーと合流、飲酒。

リザルト&感想

えー、すいません。なめてました。反省しています。こんなにレース等で「きつい、苦しい」と思ったのは初めてだ。尻のニキビに始まったこの惨劇。やっぱり、小さなデキモノでも「たこの吸い出し」で即日処置しないと、こうなる。さらに、オレの仕事はデスクワークなので椅子との間で通気性が悪く、デキモノが治りにくいという環境にあるものよくないのだ。

体も、バイクもばっちりと乗り込んだだけに、精神的動揺を隠せない。来年5月、もう一度キチンとチャレンジしたいものだ。でも、その割には7時間ちょいなので、精神的に死んでいたよりタイムはよかったと思う。不思議。

上のリザルトを見てもわかるように、cp3順位、cp3-finの順位がよくない。下れていないという事実。とにかく悔やまれる王滝だった。次回は尻を磨き上げてのトライだな

おー、いたいた。Baka Torqueの新しいジャージが緑に映えます。きつ過ぎて景色も見ていないし、カメラマンがいたことさえ覚えていない。ひどい状況だね。でも、このImageはアングル、凄くいいよね。プロの仕事。

11/04/16 Update