関係者が地元にいると強い
現在は愛知東部?に住むなかじーは、奥さんが五島出身。GWや夏休み、正月などは五島に帰省している。時々ロードバイクを彼は持って行っていたのだが、行きましょうよー、といつものメンバーに声が掛った。その日程で動けるのはオレだけだったというオチ。それでもオレは8/8から8/12までは道北、釧路~根室~中標津滞在の計画をすでにしている。忙しいのだが...と思ったが、日程が合うなら死ぬまでに行っとくか。
ということでなかじーとは現地待ち合わせを前提に五島に行くことにしたのだった。なお2023年初頭に福岡に16年半ぶりに戻ってきて、最初にツーリングに行きたいなと思ったのは五島、対馬、壱岐の攻略だった。今年のGWに平戸に行った時も同じことを感じたが、九州北西地区にある島々はリアスっているため、平地がない。特に対馬は、仮に線を引いてみる(サイトでルートを作ってみる)と、あきらかにしんどそうなので積極的に計画していなかった。
今回は上五島2日間、福江島1日の計3日走ることにしたが、最初2日間はなかじー、あと1日はオレ自身が線を引くも、やっぱり大変なアップダウンというのがよくわかる。
今回のプラン
日程的には単純だが、船の予約などやることが多い。
8/14深夜 博多港からフェリー、船中泊
8/15 早朝に上五島は青方港到着、バイクday1 上五島泊
8/16 上五島day2、フェリーで福江港へ 福江泊
8/17 なかじーは帰っちゃうので、オレ一人で福江島day3 福江泊
8/18 朝のフェリーで福江から博多 やっとこさ帰宅
こんな感じだが、五島は思ったより都会でもあり、そこに帰省する人が押し寄せるので交通機関と宿の確保が重要。もちろん観光客、さらには釣り目的の人も多い。博多港からの船は野母商船の「太古」というフェリーだが、これが「到着の1か月前且つ平日」でないと予約が出来ない。特に往路は8/15着で、7/15前後が土日だっけ?2日程度待たされてから月曜あさイチのアクセスで、前後日程の予約者が殺到しつながらない。が、なんとか寝台を確保。
往路、帰路はさらにセットでは予約できず、同じルールで予約せねばならないので、8/18の分を7/18に予約...しようとしたが、タッチの差で寝台が満席に。キャンセル待ちをオンラインで入れておく。すると3日後くらい?に電話が掛かってきてキャンセル待ちの獲得が出来たというラッキーもあったな。
宿は初日、ゲストハウス「ぽれ」、福江での2泊はちょいとおしゃれな「セレンディップ」とした。セレンディップはちょっとオレの貧乏旅行には高いが、まあ何とか予算内。なお、このタイミングではANAで飛行機輪行をしようとも考えていたが、とっくに満席になっていたし、キャンセル待ちも動く気配なし。ということでとっととキャンセル待ちをキャンセルしちゃった。
装備
トップと同じ画像ですみません。手抜き。GWに、平戸旅行すべく旅バイクをセッティングしたが、その流れを踏襲。フェリーに乗るがそのままバイクを預けられるので、輪行のことなどは考えなくてよい。これは楽でいいな。毎晩洗濯することを前提に、バイクウェアは予備もなし。宿などでの過ごし方を考えるに、普段着相当は2セット持っている(洗濯中にもう1セットの服を着る)。フェリー内、宿などではきつめのバイクシューズはつらいので、サンダル系。少し前に買ったBirkenstockを持っていく。本当は100円ショップのビーサンが理想的だが、少し豪華に?と言いつつも、これもいつも同様、Topeakバックローダーに括り付けていくわけだが。なおこの状態ならBackloaderの大きいタイプで余裕がある。計画では、ここに「五島つばき蒸留所」のジンが入る予定なのだ。なお北海道に行ったときは...
ほぼ間違い探し。見えないところではスマートフォンのホルダーが新設されてはいるが、ポイントはサンダルの違いである。
それほど貴重品は持っていかないが、電気系(DSCのオリンパス、360度カメラ、充電器など)やクレジットカードなどはそれぞれ個別の入れ物にいれ、バックローダーだったりウェアのポケットだったりに入れる。あとはShokzヘッドホン、アイウェアなどなど。
24/8/13 Day0 博多港へ
予約しているフェリー「太古」は博多港を23:45に出るが、21:30ごろから乗り込めるという話で、福岡市西側の自宅を20:30ごろ出発。翌朝に食べるものを含めてコンビニで買い物。フェリー乗り場に着く。バイクは鍵を掛けてモーターサイクル置き場近くへ。チケットを買いに行ったらまあまあ人が並んでいる。そりゃお盆休みだからな。指定も自由も満席とのこと。グリーン寝台を予約しておいてよかった。
バイクは車両搬入口から持って入って、壁に固定してもらう。その後いったん外に出て、車両ではなく旅客の乗船口から船に入る。グリーン寝台を割り当ててもらい、カプセルホテルのようなスペースに入る。カプセルより狭いけどね。
シーツを敷いて、なんとか物を並べて寝床を確保。船に乗ったらシャワーを浴びようか考えていたが、くそ暑い夏の夜の30分のライドながらそこまで汗もかかず、ギャッツビーか何かのシートで体を拭いたらすっきりしたので、シャワーは浴びず。出航前には歯を磨いて、寝ることに。船の探検はなし。夜の博多港を海側から見るのも魅力的だったが、翌朝は5時ごろ到着しちゃうから早く寝なきゃ。zzz
8/15 Day1 上五島
初日のルートはこれ。
最初に書いた通り、短距離の割には獲得標高が大きいのがわかろうというもの。ホント、リアスってるからね。あと、海沿いを気持ちよく走るってのが島のサイクリングのよいところだが、左右のひらひらとしたルート(青丸のところ↓)は眺望がほぼない、山。これはしんどい。
といいつつも、やっぱり五島は海が綺麗。これは大きな魅力。今回は暑い盆だったが、何度DBNしようと思ったことか。四万十川だったら泳いでいたが、海なのでバイクがサビるからのう。
さて船は青方港に到着。朝5時前。朝焼けが綺麗。これは最高なスタートだな。
しばらく画像を撮って、その後なかじーと待ち合わせの宿、有川地区の「ぽれ」へ。彼は前日に福江島から上五島に到着し、先にぽれに宿泊している。5:30ごろだったかな?宿に着くと彼は宿の前の椅子で準備していた。談笑して、7時前に出発。
青方港近くを再度通り、まずは大曽教会。
五島の教会それぞれ色んな歴史がありそうだが、ここで書くとそれだけで凄い長文になるので専門的な文献に任せる。が、教会自体は天草などにあるのと同じように町の中にあったり土手の上にあったり。少し高台にあり、街を見つめるような場所が多いかな。そして多くの場合、ジーザスまたはマリアの像が建って/立っている感じ。少し瀟洒、清楚?な雰囲気が漂い、浄土真宗で南無妙法蓮華経と唱えていれば極楽浄土に行くと思っているオレでさえ(知らんけど)、心洗われる感じがする。
そして、五島の教会について語らねばならない(注:今回初めて知ったので語る知識ゼロです😇)のは、鉄川与助氏。建築家・棟梁らしいのだが、特段ヨーロッパに行ったこともないし、しかしその中で色々な神父さんたちから引き継いだ教会建築に関する知己を活かして多くの教会を遺した、らしい。しかしご本人は仏教徒で、オレと一緒じゃん、ということだ。たとえば、そういう人の歴史を追いかけるのも興味深いよね。
脱線したが、まずは大曽教会だった。そこからは、つらい、つらすぎる必殺山岳に入る。
画像の通りだが、これがまたなんともつらいルート。だれが何のためにこんな道を造った?という感想...だが、それ以上に、「なんで他の道があるのにこの道を我々は選んだのか?」という感もなくはない。でも、いろんな道を走るから楽しいんだよね。ポイントは、この道は①日陰だから、まあそんなにくそ暑くはないのだが②上りと下りしかなく、その上りがまあまあつらい③車がほとんど通らず、風も抜けにくいので路面に枯葉他いろいろなものが堆積しつつある④眺望がまっっっったく、無い⑤どこまでこれが続くのかわからず精神的につらい、といったところ。なので、この青丸のエリアは、無理に通る必要はない。
うにゃうにゃした道を抜け、ついに!矢堅目公園 展望所に到達。さっきまでの森林を抜け、少しさわやかな眺望のあるエリア。特徴ある三角/円錐の岩、矢堅目が見える。昔は航海の目印だったらしい。
折り返して矢堅目の駅、ここは残念ながらお盆で休日。続いてはこれも鉄川氏建築の冷水教会。ここが鉄川氏の教会の最初の作だったっけ。小ぢんまりとした、かわいらしくも清らかな感じ。その近くにある、このバス停もいい味。
#キメたがる男達 を実践している画像じゃ。
いったん南下して、その後島の最北端、津和崎灯台を目指す。ここも先ほどの道に似て、やや山岳のアップダウンを通っていくが、先ほどの道程はしんどくない、か。燈台自体は、道路から少し離れてトレイルを歩いて到達する。ここで休憩。
津和崎灯台からひたすら南下、途中、江袋教会へ。ここも小さな教会だが、隣に「江袋交流館」がある。上五島の教会についての説明パネルなどが並んでいて充実。トイレもある。更には、ここは空調が効いていて、我々サイクリストには素晴らしい休憩ポイントだった!(何故か👇これしか画像なし)
徐々に人里に戻るんだが、そろそろ昼食。なお、離島あるあるだが五島では補給に注意だ。北海道も前後50kmに補給地点がないケースがあったが、それでもセコマが点在しているお陰でその準備をしておけば何とかなった。五島はそうではない。なにせ、
コンビニより教会が多い。逆に点在している漁業を営んでいると思われる集落は、食料調達などは必ず車を使うのだろうな。ちと大変かもしれん。で、ある程度食料はもっておき、水分だけは多めに持ちつつも自動販売機にかなり依存せざるを得ない。買えるときに買っておかねばならん。特に8月は死活問題。ということで昼飯だ。なんとなくハンバーガー食べたいなー、ということで。どうやら肉屋さん?が経営している感じがする、ハンバーガーショップWonderだぞ。気のいいお父さん、お母さんでやっていて、自転車で汗だくで到達したらサービスでアクエリアスを1杯もらってしまった。ありがとう!色々入っていておいしく。
日陰で休憩して後半に備える。さて後半戦。いったん、拠点である「ぽれ」界隈の街を通り、島の東側へ。ここでもう一度ルート図を見ると、右側の青い丸のところがあるが、まずは無駄にここを通る。
先ほどの辛い前半の道と全く同様の、辛い道が再び我々を襲う。なかじーは熱中症気味で動きが悪いといいい、オレはオレで常時ハンガーノックにに近いモード。途中、休憩しながら駒を進める。ようやくこの地獄ルートを抜け、橋を渡り、今日の後半の目的地である世界遺産・頭ヶ島教会へ。さすがに周りが整備されていて、案内の方々もいる。駐車場完備、などなど。実際に世界遺産であることを維持するには色々条件があるらしく、一定の費用投下など大変そうだ。
問題は、幹線からこの教会に来るにはずーっと海に向かって下ってくる感じなので、帰りは当然、ずっと上ることになる。この時間帯になるとこれがつらい。その後は自販機で休憩しながらぽれを目指す。宿の周りの食事処は予約で一杯か、お盆で休みなので夕食難民になることに備え、大きなスーパーで食料を大量に買ってぽれに帰る。シャワー、洗濯。買ってきた寿司やら刺身、蕎麦を食べる。五島というプラセボ効果かもしれないが、スーパーの寿司が妙に美味いのは気のせいか?
満腹で早めに就寝。なおこの日は体の回復を優先してお酒はなし。いつも言っているけど、スポーツにアルコールは敵で、アルコールの分解で本当に体が疲れてしまうため、睡眠の効果を著しく下げる。
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